この記事は "Timee Advent Calendar 2023" の11日目の記事です。
こんにちは、タイミーのデータ統括部データサイエンス(以下DS)グループ所属の菊地です。 今回は、定例会議の議事録をNotion DBで構造化して、いい感じにした話を紹介したいと思います!
前提
- タイミーでは社内ドキュメントツールとしてNotionを採用しており、私が担当しているプロジェクトで週1回開催される定例では、議事録をNotion DBとして管理しています。当初は以下のような定例議事録用テンプレートを作成して運用していました。
- 定例の内容としては、プロジェクト進行上同期的に議論すべきアジェンダを定例出席者が持ち寄って議論し、決定事項とToDoを記載していくような内容となっています。
上記の定例議事録で感じていた課題
上記の定例議事録用テンプレートから定例の議事録を作成して運用していた際に、以下のような課題を感じていました。
「アジェンダ」パート
- アジェンダが多いと一覧性が悪く、優先度の高いアジェンダを先に話すなどの判断がしづらい
- アジェンダに関する議論が複数回にわたる際に、議論内容が複数ページに渡り、情報が追いにくい
- アジェンダが多く、その回の定例で話せず持ち越しになった場合に、次回の議事録に転記する必要がある
「決定事項」パート
- 何のアジェンダについて、どんな意思決定が行われたのかが追いにくい
- ある決定事項がどこに書かれていたかを調べたい際に、決定事項が書かれた会の議事録のページを探し出す必要がある
「ToDo」パート
- 前回の定例で決まったToDoを確認するために、前回の議事録を参照or次回の議事録に転記する必要がある
- 進行状況が分からない
- 期限が不明瞭
やったこと
上記で感じていた課題を解消するために、下記のように「構成要素」と「構成要素間の関係」をNotion DBで整理(構造化)し、合わせてNotion DBテンプレートページの作成を行いました。
「アジェンダ」パート
- アジェンダを管理するNotion DB(Agendas)を作成し、議事録ページからはLinkded viewで参照する
「決定事項」パート
- 決定事項を管理するNotion DB(Decisions)を作成し、議事録ページからはLinkded viewで参照する
- Agendas DBとrelationsを持たせる。
「ToDo」パート
- プロジェクトのタスク管理で使用しているNotion DB(ここでは「Tasks」とします)をそのまま流用し、議事録ページからはLinkded viewで参照する
- 議事録から参照する際は、定例で作成されたToDoタスクだと判別できるようにtagをつけてフィルターを設定して絞り込む
- Agendas DBとリレーションを持たせる
Notion DBのリレーション
Notion DBのリレーションは以下のような構成になっています。
- Meetings: 議事録を管理するNotion DBで、Agendas、Decisions、TasksをLinked Viewで参照する
- Agendas: 会議のアジェンダを管理するNotion DB
- Decisions: 会議の決定事項を管理するNotion DB
- Tasks: プロジェクトのタスクを管理するNotion DB
erDiagram Meetings Agendas ||--o{ Tasks: "1つのAgendaは0以上のTaskを持つ" Agendas ||--o{ Decisions: "1つのAgendaは0以上のDecisionsを持つ"
Notion DBテンプレートページ
定例議事録と、定例議事録内の各アジェンダのNotion DBテンプレートページを以下のように作成しました。
「Meetings」DBの定例議事録テンプレート
- 「ToDo」パートの「Tasks」は、「ステータス」が「完了」以外を表示するようにフィルタを設定
- 「アジェンダ」パートの「Agendas」は、「解決済み」が「チェックなし」のみを表示するようにフィルタを設定
- 「決定事項」パートの「Decisions」は、決定事項が定例会議実施日のみに作成されるという想定の元、「作成日時」のフィルタ条件として、定例実施日に設定する運用にする
「Agendas」DBのアジェンダテンプレート
- 「ToDo」パートの「Tasks」は、フィルタ条件「Agendas」をテンプレートページに設定しておくことで、テンプレートから作成されたページが自動で設定されるように
- 「決定事項」パートの「Decisions」は、フィルタ条件「Agendas」をテンプレートページに設定しておくことで、テンプレートから作成されたページが自動で設定されるように
結果
定例議事録ページで感じていた課題は、議事録の「構成要素」と「構成要素間の関係」をNotion DBで整理(構造化)することで、以下のように解消することができました。
「アジェンダ」パート
- アジェンダの一覧性が悪く、優先度の高いアジェンダを先に話すなどの判断がしづらい
- アジェンダに関する議論が複数回にわたる際に、議論内容が複数ページに渡り、情報が追いにくい
- アジェンダが多く、その回の定例で話せず持ち越しになった場合に、次回の議事録に転記する必要がある
- → 解決していないアジェンダは自動的に次回に持ち越されるようになり、転記が不要になった
「決定事項」パート
- 何のアジェンダについて、どんな意思決定が行われたのかが追いにくい
- → アジェンダに紐づけて決定事項をDBとして管理することで、意思決定が追いやすくなった
- ある決定事項がどこに書かれていたかを調べたい際に、決定事項が書かれた会の議事録のページを探し出す必要がある
- → 決定事項はDBにまとまっていて、アジェンダも紐づいているので、情報の検索性が向上し、素早く決定事項にたどり着けるようになった
「ToDo」パート
- 前回の定例で決まったToDoを確認するために、前回の議事録を参照or次回の議事録に転記する必要がある
- → ToDoはLinked viewとして次回定例に引き継がれるので、前回の議事録を参照する必要性も、次回の議事録に転記する必要性もなくなった
- 進行状況が分からない
- → DBとして表現することで進行状況をpropertyとして表現することが可能になり、進行状況を追えるようになった
- 期限が不明瞭
- → DBとして表現することで、期限をpropertyとして表現することが可能になり、期限が明確になった
まとめ
今回は、定例会議の議事録をNotion DBで構造化して、いい感じにした話を紹介しました。
タイミーではNotionをフルに活用しており、私が所属しているデータ統括部DSグループでも、スクラム運用や開発チケット管理など、さまざまな場面でNotionを活用して業務を効率化しています。
今後も定期的に、Notionの活用について発信していきたいと思います!
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