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タイミー開発者ブログ

より信用できる効果検証のためにA/BテストとDIDの仕組みづくりをした話

こんにちは。タイミーのデータアナリティクス部でデータアナリストをしている亀山です。担当業務としては、主に営業部門のデータ分析を行っています。

今日はA/Bテストと※DIDの効果検証がより信用できるように仕組みづくりをした話を紹介したいと思います。

※DID(Difference in Differences、差分の差分法)は、ある施策の実施前後で、影響を受けたグループ(比較群)と影響を受けなかったグループ(対照群)の変化を比較することで、介入の効果を推定する手法です。

取り組んだ背景

以前同じ部署の夏目さんがブログで取り上げている通り、データアナリティクス部では過去に、効果検証の事前設計と結果を管理できるような仕組みを作成しました。その後、効果検証のテンプレートは多く使用されるようになり、知見も貯まってきましたが、残課題としては以下がありました。

  • 汎用性の高いシンプルなテンプレートを作成したため、A/Bテストなど特定の手法を駆使した効果検証では入力項目に不足がある
  • 特定の効果検証の手法も積極的に使っていきたいが、手法に関する知識が人によって差があるため、効果検証のクオリティにばらつきが出てきてしまう

やったこと

今回は、これらの課題を解消するために、よく使われる効果検証の方法論のドキュメント化とその手法に特化したテンプレートの作成を行いました。

  1. よく使われる効果検証の方法論のドキュメント化

社内でよく使われる効果検証としてA/BテストとDIDがあげられたため、それらの方法論のドキュメント化を行いました。

ドキュメントは以下のようにNotion上にデータベースを作成して、A/BテストとDIDが一覧ですぐに参照できる形式にしました。

A/BテストとDIDの方法論のデータベースの一部

これらのドキュメント整備で工夫した点は2点あります。一つ目は概論や設計方法だけでなく、社内事例を参照した解説まで記載したことです。ただの効果検証手法の説明であれば、ネット検索をすれば参照できますが、社内事例も含めることで、タイミーで行う効果検証だからこそ、考慮するポイントなどを記載しました。

二つ目は社内事例の解説の箇所で、Pythonなどのサンプルコードも記載したことです。説明だけでなくサンプルコードも載せることで、コードの転用につなげ、作業効率の向上を図りました。

  1. 特定の手法に特化したテンプレートの作成

A/BテストとDIDのそれぞれの手法に特化したテンプレートも作成しました。背景でもお話しした通り、それまでのテンプレートは汎用性が高くシンプルな形式でしたが、今回作成したテンプレートはそれぞれの手法ならではの入力項目を追加しました。

例えば以下の画像のように、A/Bテストならば「Randomizeの単位」や「割り当てタイミング」などA/Bテストで考慮すべきポイントをテンプレに含ませるようにしました。

まとめ

新しいテンプレートを作成してから2ヶ月弱経ちましたが、従来のテンプレートに加えて、今回作成したテンプレートも使ってもらえているようです。今後の展望としては、他の効果検証の方法の追加や既存のドキュメントのブラッシュアップも行っていき、より信用できる効果検証を行える仕組みを作っていきたいです。

また、個人的な感想ですが、私はDIDを担当することで、今までの知識の整理ができてとても良かったです。知識は入れるだけでなく、外に出すことも必要だなあと思います。今後もインプット・アウトプットを繰り返すことで、自身の分析スキルも引き上げていきたいです!

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