タイミーQA Enabling Gのkishikenです。

「Tokyo Test Fest 2025」が11月14日に大崎ブライトコアホールにて開催されました。
タイミーには世界中で開催されているすべての技術カンファレンスに無制限で参加できる「Kaigi Pass」という制度があります。詳しくは以下をご覧ください。
今回はこの制度を使って参加しました。
参加して 聴いたセッションのうち印象に残ったいくつかをピックアップしてご紹介します。
Zen of Testing
- Mesut Durukal
日本の「禅」の心。禅のような日本の文化がソフトウェア品質とどのようにつながるのか、ユーモアを交えて講演されていました。
例えば、ゲートQAという品質のチェックポイントは神社の「鳥居」であり、探索的テストは誰にも仕えず旅をする「浪人」のようであると言ったものです。いくつか「流石に厳しくないか……?」と感じたものもありましたが、日本の文化と品質活動を結びつけていこうという試みが非常に面白く、ユニークな講演でした。
個人的にはテストという活動を「折り紙」の繊細さや精緻さに例えたところが印象に残りました。テストは細やかな技術が必要でありつつ、一種のアートでもあるという考えは私も同意見です。
Make Testing a Team Sport: Bug Bash for Better Software
- Prashant Hegde
バグバッシュを「チームスポーツ」として捉え、チーム全体で品質を高めていく手法についての講演でした。
冒頭で「Blind men and an elephant」の寓話が引用され、異なる視点からプロダクトを見ることの重要性が語られました。開発者・デザイナー・プロダクトオーナーさらには開発部以外の方など、異なる役割の人々が集まってテストすることで、一人では見つけられない問題を発見できるという考え方です。
バグバッシュを成功させるためには準備ミーティングが重要であり、また参加者のモチベーションを高めるために勝者の表彰といった工夫も効果的だと紹介されていました。特に準備についてフォーカスしており、ただ人を集めてプロダクトを触ればバグバッシュになるのではなく、役割分担やタイムボックスを決め、テストが専門でない人には事前にレクチャーをし、そして飲み物やおやつをしっかり用意しておくのが重要だと説明していました。
私自身はバグバッシュについて企画も参加もあまりやったことがないのですが、開発以外の部門の方との交流も含めて実施してみるのも面白そうだなと思いました。
Be a Better Test Friend
- Martijn Goossens
基調講演です。QAと開発に関わる他のロールとの関係性について、「友達」という視点から語られた講演でした。
ソフトウェア開発はQAだけでなく、プロダクトオーナー・UXデザイナー・開発者・運用担当者といった多くロールの人がチームを組んで行います。QAエンジニアは時に孤独な役割になりがちですが、品質を「シェア」し、チーム全体で取り組むマインドセットを持つことで、より良い協力関係を築けるという考え方について紹介されていました。
例えば、プロダクトオーナーはビジネスを技術に翻訳するエキスパートです。プロダクトオーナーからはドメイン知識やステークホルダーを教えてもらい、QAからは受け入れ基準やユーザーストーリーの書き方をサポートしていきます。このようにQAと他ロールとで協調をして、お互いに足りないものを補っていくことの重要性をお話ししていました。
特に、QAは批評家ではなく編集者であるべきだという指摘が心に残りました。批評家は問題を指摘するだけですが、編集者は一緒により良いものを作り上げていく存在です。「品質のアンバサダー」として、異なる役割の人々と「友達」として協力し、仕事に取り組んでいくことの大切さを学びました。
まとめ
Tokyo Test Festは今回が2回目の開催です。私は昨年参加できなかったため、今年が初参加でした。このカンファレンスは都内での開催ですが、日本で働く海外のエンジニアの方々が主催しており、さながら国際カンファレンスのような雰囲気です。ほとんどの講演が英語で行われ、 聴く側としても貴重な機会になりました。
ピックアップには含めませんでしたが、品質保証においても生成AIに関わる多くのトピックが語られています。生成AIの登場によるソフトウェア開発の大きな変化は日本も海外も変わらず、皆悩みながら日々向き合っているというのが実感できました。
生成AIの活用からチーム協働まで、QAの未来について多くの示唆を与えてくれるカンファレンスでした。今回学んだ「品質をシェアする」という考え方を、タイミーのチームでも実践していきたいと思います。