こんにちは! データアナリストの@takahideです。
タイミーではプロダクト向き合いの分析業務を行なっています。
先日、東京都立大学の経済経営学部にてデータアナリストの講義を行わせて頂きました。
データアナリストの魅力やアカデミックな知の重要性に改めて向き合うことができたので、ご紹介できたらと思います。
内容は以下になります。
講義の背景
講義に至った背景は、知り合いでもある米田泰隆准教授とお話しした際に、データアナリストの業務内容が学生の皆さんの興味と合致するのでは、と意気投合したことでした。
今回お伺いしたのはゼミ形式の講義で、計量経済学から最新のデータサイエンスまで幅広い知見に基づいたデータ分析の授業が行われていて、業務内容との整合性も高いと感じました。
講義内容
講義は大きく下記テーマを扱いました。本ブログでは、1、3、4を中心にお話します。
1.タイミーの事業と組織に関して
2.データアナリストになるまで
3.データアナリストの業務
4.アカデミックな知との繋がり
事業と組織に関して
まずは、タイミーの事業説明を行いました。
タイミーはワーカーと企業の双方が出会うツー・サイド・プラットフォームであり、分析対象となるデータも「ワーカー」「企業」「マッチング」に関するものが中心となります。
ビジネスモデルは一見単純に見えますが、ワーカーと企業の複雑な意思決定を読み解く必要があり、データアナリストとして非常にやりがいがあります。
次に、タイミーのデータアナリストの組織に関してお話ししました。
大きくは「プロダクトアナリティクス」と「ビジネス&マーケティングアナリティクス」という2つのグループに分かれていて、各グループが、担当領域に対して分析で得られたインサイトを提供しています。
例えば、プロダクトアナリティクスグループであれば、顧客に提供する価値体験ごとにチームが組成され、各チームにデータアナリストがアサイン、チームの責任者と協働して分析業務に携わります。
また、チーム単位の分析とは別に、会社横断での分析も行っていて、こちらはプロダクト✖︎マーケティングのようにグループ横断のものも多いです。
データアナリストの業務内容
こちらのパートでは、データアナリストの業務内容を説明しました。
タイミーのデータアナリストは、プロダクト、マーケティング、ビジネスのメンバーと伴走しながら、意思決定をサポートしています。
データアナリストは、データを用いた分析をもとに、全社戦略や事業に貢献することが期待されています。自分が行った分析がきっかけで、顧客に価値を届けられた瞬間は非常に大きな達成感を得られます。
では、「データを用いた分析」を進める上で必要になるものとは何になるのか?
「データを用いた分析」なので複雑な分析スキルが重要と思われがちですが、個人的には「仮説構築」が最も大切だと感じています(もちろん高度な分析スキルが不要というわけでは全くないです)。
「分析」を上流工程から下流工程へのプロセスと考えると、上流工程で作られた仮説に基づいて様々な定量・定性分析が行われます。そのため、仮説が間違っていると、定量・定性分析自体も間違った結論を出すことになってしまいます。
仮説の精度を上げる手法は色々ありますが、重要なのが「言語化」だと考えています。
仮説構築を「何気ない問いを、定義を確認し、抽象化して解像度を上げる一連の流れ」と考えると、「個人的な問い」をメンバー間で納得できる「共通言語」に仕立てていくことが大切になります。
アカデミックな知の活用
最後は、データアナリストとアカデミックな知の繋がりに関してお話ししました。
アカデミックな知は先ほどの「言語化」を考える上で非常に重要だと考えています。
個人的に、データアナリストの業務を長く続けるにつれて、アカデミックな知の価値を強く感じることが多くなってきました。
向き合う課題が複雑であるほど、それを解くためのアイディアも多様な切り口が求められますが、アカデミックな知はそうした切り口の宝庫になっていると感じます。
具体例をいくつか挙げてみたいと思います。
経済学
- 経済学の一分野であるマーケットデザインはマッチングの最適化を考える上で参考になります。
統計学
- プロダクト開発では、施策の効果判断を行う際にランダム化比較試験を行います。この背景には統計学の知見があります。
人類学
- ユーザーの声を知ることはプロダクト開発において非常に重要ですが、定性調査の各種手法の背景には人類学や社会学の知見があります。
論理学
- 仮説を構築する上で、演繹的推論、帰納的推論といった古典的な推論が必要になります。また、仮説的推論は創造的な思考を生み出すヒントになります。
これらの知見は、必要な時に使える便利なツールではないですが、様々な観点でものごとを捉えられるほど「言語化」が捗り、結果として仮説構築など分析の重要なプロセスを推進しやすくなります。
講義の御礼
改めて、今回データアナリストの講義を行わせて頂きありがとうございました!
データに対する理解度が高い方が多く、また、ご自身で起業されていて分析の勘所を備えているなど、お話しして非常に大きな刺激を受けました。
大学で学べることを羨ましく思いつつ、アカデミックな知と業務との繋がりをこれからも作っていきたいと思いました。
最後に
今回は、データアナリストの外部活動として、大学での講義に関してお話ししましたが、きっかけは「大学で講義を行いたい」という提案でした。
タイミーでは、メンバーの意見を真摯に聞いて、サポートしてくれる文化があります。
年次に関わらず分析プロジェクトの提案ができ、新しいことにチャレンジしたい方にとって非常に魅力的な環境だと思います。
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